こんにちは! マメ助です。(Twitter@2020mamesukeFP)
今月も6つの米国株式インデックス・ファンドについて、「3分で分かる米国株式インデックス・ファンドの推移」を紹介していきます。
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この記事で分かること
他の類似商品と比べて、トータルリターンの大きなズレはないか?
他の類似商品と比べて、株式指数との連動性は問題無いレベルか?
他の類似商品と比べて、資産流入額は順調に推移しているか?
→ 現状を把握して引き続き愚直に市場に居座り続る自信につながります。
忙しい人でもこの記事を見れば、3分で現在の状況が確認できます。
毎月の参考にしてください。
比較商品
eMAXIS Slim S&P500(以下、Slim S&P500)
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(以下、SBI S&P500)
楽天・全米株式インデックス・ファンド(以下、楽天・VTI)
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(以下、SBI・VTI)
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(以下、楽天・VYM)
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(以下、SBI・VYM)
※リンク先は、SBI証券HP
比較内容
- 純資産総額(前月比)
- 運用状況(月次レポート)
- 運用成績
まず結論


(各月次レポートおよびHPより作成)
今月もトータル・リターンに大幅な外れ値はないですね。
引き続き、愚直に積み立て&ほったらかし運用を続けましょう!
純資産残高

純資産残高
Slim S&P500:前月比+1,222億円
SBI・S&P500:前月比+557億円
楽天・VTI:前月比+460億円
SBI・VTI:前月比+93億円
楽天・VYM:前月比+5億円
SBI・VYM:前月比+8億円
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の独壇場
「Slim S&P500」が、他の米国株式インデックス・ファンドを圧倒して、資産が増加中です。
SBI・V・VTIがやや失速傾向です。
それ以外の商品は、先月と同水準で推移しています。
SBI・V・VTIが、やや伸び悩んでいる感じですね。
しかし、この商品も人気がある投資信託です。
月次資産流出入推移
月次資産流出入推移は、(資金流入)-(資金流出)の金額を月次で表しています。
(SBI証券HPよりそれぞれ作成)
Slim S&P500

12月の資産流出入額:約834億円
SBI S&P500

12月の資産流出入額:約371億円
楽天・VTI

12月の資産流出入額:約306億円
SBI・VTI

12月の資産流出入額:約76億円
楽天・VYM

12月の資産流出入額:約2億円
SBI・VYM

12月の資産流出入額:約4億円
「楽天・VYM」と「SBI・VYM」だけ左軸の単位が、違うので注意してください!
「Slim S&P500」が、他の商品よりも約2倍の資金が流入し、過去最高を記録しています。
これまた、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の独壇場
Slim S&P500が、圧倒的な資産流入を記録していますが、SBI・S&P500と楽天・VTI、SBI・VTIも、投資信託の中ではトップクラスの資産流入額です。
長期投資には、ファンドの純資産額の大きさと同じくらい、ファンドへの安定的な資金流入が欠かせません。
引き続き資産の流入額には注視していきたいですね。
資産運用状況(各月次レポートより作成)
Slim S&P500
組入上位10業種・銘柄

組入上位10銘柄

eMAXIS Slim S&P500月次レポートより作成
SBI S&P500
組入上位10業種・銘柄

組入上位10銘柄

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド月次レポートより作成
楽天・VTI
組入上位10業種・銘柄

組入上位10銘柄

楽天・全米株式インデックス・ファンド月次レポートより作成
SBI・V・VTI
組入上位10業種・銘柄

組入上位10銘柄

SBI・V・全米株式インデックス・ファンド 月次レポートより作成
楽天・VYM
組入上位10業種・銘柄

組入上位10銘柄

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド月次レポートより作成
SBI・V・VYM
組入上位10業種・銘柄

組入上位10銘柄

SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド月次レポートより作成
参考1:業種の特徴
「楽天・VYM」、「SBI・V・VYM」を除く投資信託では、「情報技術(テクノロジー)」「一般消費財」「ヘルスケア」「金融」等が、上位を占めています。
これらの業種株価が、ファンドの基準価格に影響をより多く与えることが分かります。
一方、「楽天・VYM」、 「SBI・V・VYM」 では、S&P500指数のうち、高配当金を出す銘柄の詰め合わせ商品であるため、上位業種の比率が他の投資信託よりも異なっていることが分かります。
しかし、「情報技術(テクノロジー)」「一般消費財」「ヘルスケア」「金融」等が、上位を占めていることに違いはありません。
毎月確認していくと上位銘柄の順位が若干入れ替わることがありますが、上位銘柄は同じ会社です。
米国株式市場をけん引しているのは、一部の業種であることが分かります。
もちろん、指数が異なればトータル・リターンが変わってきます。
ただ、S&P500指数にも「不動産」がトップ10にランクインする、原油価格の高騰により「エネルギー」業種の比率が伸びる等、最近の米国市場のトレンドにしっかり対応していますね!
参考2:組入上位10銘柄
S&P500、VTIともに上位10社はほぼ同じです。(組入比率は異なります)
楽天・VYMは、S&P500指数のうち高配当銘柄で構成されているため、組入銘柄は異なります。
運用成績

シャープレシオ
シャープレシオとは、「リスクに対するリターンの大きさ」を示す指標です。
シャープレシオが高い=投資効率が良い。と言えます。
先月まで、3.0以上をキープしています。
「SBI S&P500」は、設定されてから3年未満であるため、過去1年間の実績しかありません。
「SBI・VTI」と「SBI・VYM」は、設定されてから1年未満であるため、実績がありません。
標準偏差(リスク)
標準偏差(リスク)は、リターンのバラつきを示す指標です。
数値が高いほど、価格変動が大きくなります。(年率換算)
直近1年間では、「楽天・VYM」を除いてほとんど違いはありません。
「楽天・VTI」は直近3年間のリスクがやや高い傾向です。
「SBI S&P500」は、設定されてから3年未満であるため、過去1年間の実績しかありません。
「SBI・VTI」と「SBI・VYM」は、設定されてから1年未満であるため、実績がありません。
トラッキングエラー(TE)
連動を目指しているインデックス(指数)のリターンを比較し、乖離度合を測る尺度です。
この数値が小さいほど、指数との連動性が高いことになります。

小さいほど、インデックスとの連動性が高い良いファンドと言えますね。
SBI証券の数値では、「楽天・VYM」を除いて、指数への連動は同レベルですね。
「楽天・VYM」は、ややトラッキングエラーが高い傾向です。
「SBI S&P500」は、設定されてから3年未満であるため、過去1年間の実績しかありません。
「SBI・VTI」と「SBI・VYM」は、設定されてから1年未満であるため、実績がありません。
トータルリターン(1年)

直近1年間のトータル・リターンの比較
Slim S&P500:44.52%
SBI・S&P500:44.23%
楽天・VTI:40.90%
楽天・VYM:41.10%
直近1年間のトータル・リターンでは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が、他の商品よりも相対的に優位であることが分かります。
「楽天・VTI」、S&P500、楽天・VYM、それぞれ連動する指数が異なるので、単純な優劣をつけることはできません。
ただトータルリターンが違うのは、「楽天・VTI」には小型株が含まれることが原因かもしれません。といっても、それほど変わらないと言ってもよいかもしれませんね。
「SBI S&P500」は、設定されてから3年未満であるため、過去1年間の実績しかありません。
「SBI・VTI」と「SBI・VYM」は、設定されてから1年未満であるため、実績がありません。
保有コストは?
Slim S&P500:0.12%
SBI・V・S&P500:0.11%
楽天・VTI:0.19%
SBI・V・VTI(信託報酬):0.0938%
楽天・VYM:0.23%
SBI・V・VYM(信託報酬):0.1238%
「SBI・VTI」と「SBI・VYM」は、設定されてから1年未満であるため、総経費率の実績がありません。
参考3:実績PERは?(2021年12月末)

(図)は12月末時点の実績PERの推移を示しています。出典:myINDEX
PER(株価収益率)とは・・
株価水準を見る代表的な指標。「株価÷1株あたり利益」で求められ、現在の株価が利益の何倍になっているのかを表します。一般的に数値が高いと割高、低いと割安と見られます。ベンチャー企業など、投資家が高い利益成長をすると考える会社のPERは高くなる傾向があります。
出典:myINDEX
【12月末時点の実績PER】
- 全世界:29.9倍
- 先進国:32.1倍
- 新興国:18.7倍
- 米国株:37.5倍
いずれも、2010年に記録した過去最高値にせまる高さで推移しています。
PERは、「現在の株価が利益の何倍になっているか?」という指標なので、30倍ということは今の株価は30年分の利益に相当する価格で取引されていることです。
過去の推移と比較すると、非常に割高です。
今後、株価がどのように推移するか分かりませんが、適正な資産配分比率をキープしていきたいですね。
まとめ

毎月の月次レポートを比較しながら、「3分で分かる米国株式インデックス・ファンドの推移」を紹介しました。
12月末時点の各ファンドの比較は次のとおりです。

毎月の月次レポートを比較することで、各ファンドがどんな推移・結果残しているか確認していきます。
2022年1月に乱高下に見舞われていますが、引き続き、愚直に積み立て&ほったらかし運用を続けましょう!
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株式インデックス・ファンドを活用した資産運用は、最適解の一つですが、過去には苦しい時期もありました。
