【資産配分】新興国株式インデックス・ファンドの配分比率はどれくらいが良いのか?
全世界株式インデックス・ファンド”1本”だけじゃなくて、自分で「先進国株式:新興国株」の比率を決めたい。
何か参考になる配分比率はありますか?
今回はそんな人のために、2つの事例を紹介します!
この記事で分かること
- 全世界の株式市場の地域別シェアを参考にする配分
- 世界No.1投信評価会社の社長(朝倉智也 氏)が提案している配分
- 具体的な投資信託は?
最後までご覧いただき、資産運用のヒントにしていただければ幸いです。
全世界の株式市場の地域別シェアを参考にする配分
一つ目の方法が、全世界の株式市場の地域別シェアを参考にする方法です。
例えば(図1)では、エマージング(新興国株式)の比率は約10%となっています。
それを参考にして、「先進国株式:新興国株式」=「90%:10%」に配分する方法があります。
そもそも新興国株とは?
新興国株式の定義ですが、参考になる記事があるので、それを引用します。
新興国といっても、その定義は曖昧です。世界各国を、大きく2つにわけると、先進国と発展途上国ということになります。発展途上国の中でも特に経済規模が大きく、発展してきている国々を新興国(エマージェンシーカントリー)と呼んでいるのが一般的です。例えば、中国やインド、ブラジル、南アフリカなどは新興国に数えられています。
アメリカ株の下落局面で新興国株が注目される理由と投資方法🔗より
新興国株式として分類される国や地域は、中国、インド、ブラジル、南アフリカ等です。
世界No.1投信評価会社の社長(朝倉智也 氏)が提案している配分
(図2)は、モーニングスター株式会社代表取締役社長(朝倉 氏)が提案している「積極運用」の資産配分比率です。
この方法では、「先進国株式:新興国株式」=「60%:40%」を提案しています。
なお、その理由については「今後の成長が期待できる地域に投資することで、その成長の果実を得る」と説明しています。
また10年以上投資期間を確保できる場合は、「積極運用」のリスクは高いが得られるリターン(約7%)も高くなり、過去実績では(10年間市場に居座り続ければ)元本割れは発生しないと、根拠を示されています。
詳しくは、著書を確認してください^^
新興国株式の比重を高めるときの注意したい点
このように、「先進国株式:新興国」の比率は正解は無いものの、参考にできる情報はあります。
だいたい新興国株式への配分は、10%~40%になります。
なお、新興国株式への投資で共通して注意しておきたい点も紹介されています。
主な注意点
- 新興国の通貨の信用が比較的低く、為替リスクが高い
- 新興国政府が不安定であり、紛争等のカントリーリスクや地政学的リスクが高い
- 経済成長率が高いが、それがそのまま新興国株式へ反映されるとは限らない
- 新興国株式市場の規模が小さいため、乱高下しやすい傾向がある(ボラティリティ(価格変動)が大きい)
こういった不確実性は、先進国と比べるとやはり高くなる傾向があるので、しっかりと理解して投資していきたいですね。
具体的な投資信託は?
(表1)は、当ブログで月次レポート報告している3本の新興国株式インデックス・ファンドです。
代表的な新興国株式インデックス・ファンドは「eMAXIS Slim 新興国株式」
これ以外も数多くの新興国株式インデックス・ファンドが発売していますが、最も人気があるのは「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス・ファンド」です。
純資産残高も700億円を突破し、運用成績も株式指数にピッタリ連動しており、安定感は抜群です。
何より低コスト(信託報酬:0.187%)な商品である点が嬉しいです。
もちろん、「雪だるま新興国株式インデックス・ファンド」も低コスト(信託報酬:0.176%)で、十分投資対象になります。
ここまで神経質になるほどの大差はありません。好みの問題だと思います。
私は「eMAXIS Slim 新興国株式」の方が好きです(笑)
まとめ
今回は、「全世界株式インデックス・ファンド”1本”だけじゃなくて、自分で「先進国株式:新興国株」の比率を決めたい人」向けに、参考になる情報を紹介しました。
この記事で分かること
- 全世界の株式市場の地域別シェアを参考にする配分
- 世界No.1投信評価会社の社長(朝倉智也 氏)が提案している配分
- 具体的な投資信託は?
投資に正解はありません。
どんな配分でも間違いではありませんし、それが必ず正しいとも限りません。
こういったことを考えたり、資産配分の調整をするのが面倒くさいと感じる人は、冒頭に出てきた「全世界株式インデックス・ファンド”1本”」に投資すれば、全て自動的に配分してくれます。
私はこういった情報を集め、発信するのが好きなのでまた面白いデータがあればどんどん紹介してきたいと思います^^
参考書籍
この記事では、次の参考にしています。
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