【資産形成】外国債券が微妙な金融商品と言える2つの理由
こんにちは! マメ助です。
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代表的な投資対象に、債券があります。
しかし、個人の資産運用では、外国債券クラスへの投資は微妙な資産クラスです。
今回は、その理由を解説したいと思います。
理由
1.債券の目的は、将来の購買力の維持だから。
(債券リターン ≒ 物価上昇率)
2.長期的には2国間通貨の金利差は、為替変動によって、損も得もなくなるから。
(金利平衡説)
結論
日本円で生活している個人投資家にとって、資産全体のリスクを抑える債券クラスは、
「個人向け国債(変動10年)」 or 「現金(日本円)」
で、十分その目的を達成できます。
さらに言えば、
個人投資家が最も集中すべきことは、
「全金融資産のうち、株式投資の配分割合」
を決めることです。
参考になれば幸いです!
理由その1. 債券の目的は、将来の購買力の維持だから
投資の鉄人(日経プレミアシリーズ)では、今後の長期的な債券の期待リターンを実質0%(ほぼ物価上昇率と同じ程度)と予測しています。
事実、過去の国内債券と米国債券のリターンは、どちらも物価上昇率と同じ程度のリターンです。
株式と債券の期待リターンは次のような予測がされています。
株式の期待リターンは、物価上昇率+実質経済成長率
→ 株式の実質期待リターン:3~4%
債券の期待は、物価上昇率と同じくらい
→ 債券の実質期待リターン:0%
債券クラスより株式クラスの方が、期待リターンが高いのは、会社の成長(株主資本の増加)などを盛り込んだ、リスクプレミアムが上乗せされているからです。
理由その2
長期的に2国間通貨の金利差は、為替変動によって損も得もなくなるから。(金利平衡説)
外国債券を購入する場合、必ず外国為替市場で外貨を購入する必要があります。
外国の債券利回りと日本の債券利回りについて、円ベースで評価した場合、
見かけ上の利回りが高い(ように見える)外国通貨建て債券は、円建てに再評価するとそのリターンは必ず高くなるとは言えません。
その理由は、「長期的に金利が高い」=「長期的に通貨は安くなる(今ならドル安・円高になる)」からです。
これを金利平衡説といいます。
もちろん、10年以上の長期的な話です。
金利平衡説によると、長期的にみて、
円ベース評価では「外国の債券利回り」≒「日本の債券利回り」
となります。
つまり、外国債券の期待リターンは、国内債券の期待リターンと同じになるのに、為替リスクの分だけ、価格のブレが大きくなります。
(資産全体のリスクが高くなります。)
全世界株式インデックス・ファンドを購入すれば、為替リスクを十分取ることになります。
それに加え外国債券を購入し追加の為替リスクを取ると、資産全体のリスクが高くなる & 期待リターンは低くなります。
リスクを抑える目的なら、日本債券・現金(円)を保有すればよいと考えられます。
まとめ
資産全体のリスクを低く抑えること期待しているのに、
為替リスクの分だけ、リスクが高くなる外国債券は、
日本円で生活する個人投資家にとって、微妙な金融資産です。
(しかも円ベース評価の利回りは国内債券と同じになる。)
もちろん、万人に当てはまる投資の正解はなく、また自分のお金は自由に使えばいいので、外国債券を購入しても全然問題ありません。
ただ、日本円で生活している個人投資家にとって、資産全体のリスクを抑える債券クラスは、
「個人向け国債(変動10年)」 or 「現金(日本円)」
で、十分その目的を達成できます。
なぜ個人向け国債(変動10年)がオススメなのか?次の記事を参考にしてください。
結論
個人投資家が集中すべきことは、
「全金融資産のうち、株式投資の配分割合」
を決定することです。
なお、株式投資=全世界株式インデックス・ファンドを購入することが、合理的です。
この記事が、皆さんの資産運用の役に立てば幸いです。
では、よい資産運用を!
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