【運用報告書を確認!】投資信託の隠れコスト(総経費率)の確認方法
こんにちは! マメ助です。(Twitter@2020mamesukeFP)
今回は、投資信託の比較で欠かせない隠れコストを含む総経費率の確認方法を紹介していきます。
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投資信託には、信託報酬以外にもファンドを運営するために必要な経費が掛かっています。その経費は、ファンドを保有している投資家の負担となります。
そのため、投資信託を選ぶ際は過去1年間の隠れコストを含む総経費の確認が欠かせません。
この記事では、楽天・バンガード・ファンド・シリーズの第4期運用報告書を参考にしながら、総経費の確認方法を紹介します。
隠れコストの確認を怠ると、高コストなファンドをつかまされる危険があります!
ぜひ最後までご覧いただき、資産運用のヒントにしていただければ幸いです。
投資信託の運用にかかるコストは「信託報酬」だけじゃない!?
モーニングスター公式サイトで、次のような記事が紹介されていました。
ファンドにかかるコストの真実、運用にかかる費用は「信託報酬」だけではない
https://www.morningstar.co.jp/market/2021/0910/fund_01413.html
投資信託を選ぶ際の一つ基準は、何といっても「信託報酬」の保有コストです。
特にインデックス・ファンドを選ぶ場合、同じ株式インデックス(株式指数)と連動を目指す投資信託なら、断然低コストの商品を選ぶべきです。
その理由は、保有コストが低い投資信託の方が、トータル・リターンが高くなる傾向にあるからです。
(詳細を知りたい方は、次の記事を確認してください。)
【つみたてNISA対象商品で検証】株式インデックス・ファンドは、実質コストが低いとトータルリターンが高い!?
隠れコストに注目!
しかし、投資信託を運用するためには、隠れコストと呼ばれる「信託報酬」以外の経費が必要になります。
そのことが、冒頭のモーニングスター公式サイトの記事でも次のように指摘されています。
近年は、ノーロード、かつ、低コストのインデックスファンドが多くの運用会社から提供され、運用管理費用である信託報酬の引下げ競争が起こっている。ただ、ファンドを保有することで継続的に負担する費用は、「信託報酬」だけではないことに注意したい。その費用の明細は、ファンドごとに決算のたびに公表される「運用報告書」に記載されている。ファンドのコストを正確に把握するため、運用会社各社が公式ホームページなどでファンドごとに公開している「運用報告書」について、購入前に確認することをすすめたい。
https://www.morningstar.co.jp/market/2021/0910/fund_01413.html
隠れコストを確認するために、「運用報告書」をチェックする必要があります。
信託報酬以外の隠れコストは、年1回公表される「運用報告書」で確認すべし!
運用報告書とは、投資信託の決算報告書のことであり、運用会社は1年間の運用成果を投資家に報告する義務があります。
具体的な隠れコストをチェック!
楽天投信投資顧問株式会社では、運用報告書の一覧表を公表しています。
https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/annualarchives/index.html#rivue
例えば、この中で最近(2021年9月14日)、運用報告書(第4期)が公開された「楽天・バンガード・ファンド・シリーズ」があります。
シリーズの一つ「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の運用報告書(第4期)の6~7ページを確認してみましょう。
https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/nav/rivge/pdf/rivge_A.pdf
運用報告書の(6ページ目)「1万口あたりの費用明細」を調べると、投資信託の保有コストは信託報酬だけではないことが確認できます。(売買委託手数料、有価証券取引税、その他経費)
実際の費用を見ると信託報酬以外のコストが、高い水準になっていることがあります。
また、参考情報ですが総経費率として、1年間にかかった費用を年率換算した数値も公表されています。
実際に、当ブログでも紹介している3つの全世界株式インデックス・ファンドの総経費率を比較すると次のようになります。
3つの全世界株式インデックス・ファンドの直近の総経費率
- eMAXIS Slim 全世界株式インデックス・ファンド(オール・カントリー):0.150%(第3期)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド:0.120%(第3期)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド:0.240%(第4期)
(図1)を見て分かるとおり、信託報酬が低くても実際に必要な保有コストは、信託報酬よりも高くなることが一般的です。
もちろん、この3つの投資信託の総経費率は、どれもトップレベルに低コスト水準には違いありません。
しかし、SBIと楽天の投資信託では、保有コストが2倍も違いますが、年間の差額は1万口あたり約20円/年程度です。
0.1~0.2%程度の差なら、神経質になる必要はありません^^
もちろん、長期保有かつ保有資産額が大きくなれば、年間コスト差は大きくなります。
この差をどこまで許容できるかは、皆さん次第ですが、保有コストの差が0.5%以上になった場合は、乗り換えを検討したいですね。
まとめ:ファンドの運用コストを考える場合は、総経費率を比較しよう!
楽天・バンガード・ファンド・シリーズの第4期運用報告書を参考にしながら、総経費の確認方法を紹介しました。
投資信託の隠れコスト+信託報酬を含む総経費は、決算時(通常は1年に1回)公表される「運用報告書」から確認できます。
「運用報告書」は、投資信託の運用会社の公式サイトから確認できます。
最近では、楽天・バンガード・ファンド・シリーズの第4期運用報告書が公表されたばかりです。
これから投資信託の購入を検討されている方は、事前に最新の「運用報告書」を確認して、信託報酬以外の総経費も確認しましょう!
中には、信託報酬の2倍近くも総経費の負担を求められる投資信託も存在します。
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