前回の記事では、多くの個人投資家たちにとって長期的な資産形成の軸となる世界の株式会社に投資できる「全世界株式インデックス・ファンド」について解説しました。

長期・分散・積立投資なら、インデックス・ファンド(投資信託)がお手軽ですね!
今回は、その中でも全世界株式インデックス・ファンドの代表的な3つの商品について比較していきます!
全世界株式インデックス・ファンドが凄いのは、株式市場の相場予測をしなくても、世界経済が成長すれば、資産も成長する投資方法だからです。
この記事で分かること
全世界株式インデックス・ファンドを比較【2022年】
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下、Slim 全世界)
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(以下、雪だるま(全世界株式))
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(以下、楽天VT)
比較内容
- 目標とする指数(インデックス)の特徴
- 構成銘柄数(投資先企業の数)
- 運用資産規模
まとめ
最後に、マメ助家はどれを投資している?
最後までご覧くださいね!
1.連動する指数(インデックス)の特徴
MSCI オール・カントリー・ワールド指数
Slim全世界は、「MSCI オール・カントリー・ワールド指数 (以下、ACWI)」との連動を目指す投資信託です。
ACWIの対象は、先進国+新興国(エマージング)を含む約50か国です。
各国市場の大型株・中型株を含む、時価総額上位約85%をカバーします。
FTSEグローバル・オールキャップ指数
雪だるま(全世界株式)と楽天VTは、「FTSEグローバル・オールキャップ指数(以下、FTSE)」との連動を目指す投資信託です。
FTSEの対象は、先進国+新興国(エマージング)を含む約50か国です。
各国市場の大型株・中型株・小型株を含む、時価総額上位約98%をカバーします。
ACWIとFTSEの過去パフォーマンスは?(円ベース)

(myINDEX(https://myindex.jp/)より作成)
過去実績の長期(20年)で比較すると、リターン7%・リスク19%でした。
長期的な過去リターンでは、どちらもほぼ同じでした。
未来のことは分かりませんが、今後はリターン5%・リスク20%で見積ればいいと思います。
2.構成銘柄数(投資先企業の数)
名称 | Slim 全世界 | 雪だるま(全世界株式) | 楽天VT |
投資先 | ①外国株式インデックス マザーファンド ②新興国株式インデックス マザーファンド ③日本株式インデックス マザーファンド | ①バンガード・トータル・ストック・マーケット ETF【VTI】 ②SPDRポートフォリオ先進国株式(除く米国)ETF【SPDW】 ③SPDRポートフォリオ 新興国株式 ETF【SPEM】 | バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF【VT】 |
銘柄構成数 | 約 3,000 | 約 9,000社 | 約 9,000社 |
投資先企業数は、全然違うんだね!
Slim全世界の構成銘柄(約3,000)
Slim全世界は、次の3つのマザーファンドを通じて全世界の株式に投資しています。
- 外国株式インデックスマザーファンド
- 新興国株式インデックスマザーファンド
- 日本株式インデックスマザーファンド
実際にどんな国や地域に投資しているのか、運用会社が月1回で発行する月次レポートに最新情報が記載されています。(月次レポートより引用)


60%以上が米国株式です。
雪だるま(全世界株式)の構成銘柄(約9,000)
雪だるま(全世界株式)は、次の3つの米国ETFを通じて全世界の株式に投資しています。
①バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI🔗)(約4,000銘柄)
②SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF(SPDW🔗)(約2,400銘柄)
③SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF(SPEM🔗)(約2,600銘柄)
資産状況(月次レポートより引用)

雪だるま(全世界株式)も、半分以上が米国に投資されています。
2021年8月から投資先ETFが変更になったんだよね?
(VTI)以外は、知らない米国ETFだよ?
順番に確認していこうか。
①バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
VTIは、米国株式市場の約4,000社に投資する全米株式ETFです。
VTIは、米国市場全体の時価総額のほぼ約100%をカバーする広範なETFです。
S&P500指数連動の投資信託は、米国株式市場の上位500社だったね。時価総額は約85%!
VTIの過去パフォーマンス

Googleファイナンスより引用
過去パフォーマンスは、右肩上がりだね!
設定来で、256.38%!
②SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF(SPDW)(約2,400銘柄)
SPDWは、米国を除く先進国の株式の詰め合わせ商品です。
構成銘柄は、約2,400社です。
組入比率のトップは、日本です。
日本企業(670社)を投資対象に含んでいます。
TOPIXの構成銘柄数は約2,000社だから、日本市場丸ごとってわけじゃないんだね。


STATE STREET GLOBAL ADVISORS(SPDR)HP🔗より引用
③SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF(SPEM)(約2,600銘柄)
SPEMは、新興国株式の詰め合わせ商品です。
構成銘柄は、約2,600社です。
組入比率のトップは、中国です。


STATE STREET GLOBAL ADVISORS(SPDR)HP🔗より引用
楽天VTの構成銘柄(約9,000)
楽天VTは、バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)と呼ばれる米国ETFを通して全世界の株式に投資しています。
構成銘柄(国・地域別構成比)月次レポートより引用

楽天VTも、半分以上が米国に投資されています。
投資先のバンガード・トータル・ワールド・ストックETFの過去パフォーマンスは次のとおりです。

(Googleファイナンスより引用)
設定来のパフォーマンスが、85.7%!!
凄いね~
3.運用資産規模
今のところ、Slim全世界が4,000億円を突破しています。
しかし、3つとも資産の流入は継続しており、資産規模も少なすぎるといった問題ありません。
3つとも投資信託としては、巨額の資産総額です!
4.目標とする指数とのリターンの差(1年間のトラッキングエラー)
トラッキングエラーは、目標とする指数とのリターンの差を表します。
連動を目指す指数と同じリターンなら理想的ですが、実際には運用コスト・課税等によって、目標とする指数との間にリターンの差が生じます。
トラッキングエラーが小さいほど、優秀な投資信託です。

直近1年間のトラッキングエラーに、差はありません。(2022年3月時点)
どの投資信託も、各ベンチマークと同程度に連動していることが分かります。
今のところ、投資信託の間で連動程度の優劣は、無いようですね!
まとめ
いかがでしたか?
現在購入可能な全世界株式インデックス・ファンド3商品を比較しました。
比較一覧表は次のとおりです。
長期的な資産形成を目的とした積立投資は、特定の国や地域の株式ではなく、世界全体の株式に広く分散投資することが大切です。
どの投資信託も、個人投資家が資産運用の軸にできる良い商品であることは間違いありません。
ここからどの商品を選ぶかは、個人の好みや判断で分かれると思います。
投資銘柄数が少ないが、AWCIに連動したリターンを重視するなら→「Slim全世界」
FTSEに連動したリターンを重視&最も低コスト&それなりの投資構成銘柄の数で選ぶなら→「雪だるま(全世界株式)」
FTSEに連動したリターンを重視&投資構成銘柄の数で選ぶなら→「楽天VT」
皆さんはどれを選びますか?
最後に:マメ助家はどれを投資している?

回答:全部です!
マメ助(夫)は、「つみたてNISA&iDeCo=雪だるま(全世界株式)」に投資。
ママ助(妻)は、「つみたてNISA=Slim全世界」、「iDeCo=楽天VT」に投資。
将来、どれが最も良い運用成績を残しているか、分からないから全てに投資しよう!
という考えです。
この記事が、皆さんの資産形成のお役に立てれば幸いです。
では、良い資産形成を!
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