【新商品】SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドが発売
SBIアセットマネジメント(株)が、2022年1月に「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」を発売することになりました。
待望の新ファンド登場「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」(2022年1月17日募集開始)
https://go.sbisec.co.jp/lp/lp_sbi_v_series.html 🔗
全世界株式インデックス・ファンドは、すでに同じような商品が発売しているよね?
それと比べ何が違うの??
質問者さんのような疑問を持つ方もいらっしゃると思います。そこで今回は、ざっと3つのテーマで簡単に復習記事を紹介します。
この記事で分かること
- 「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」って何ぞ?
- SBIアセットマネジメント(株)が発売している「SBI・V・シリーズ」一覧
- 既存の全世界株式インデックス・ファンドを比較
- マメ助の私見
最後までご覧いただき、資産運用のヒントにしていただければ幸いです。
「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」って何ぞ?
SBI証券のHPでは、次のように紹介されています。
ファンド名称
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全世界株式)
運用の基本方針
マザーファンド受益証券への投資を通じて、主にETF(上場投資信託証券)に投資することにより、FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。
米国バンガード社が運用する「バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF」(ティッカーシンボル:VT)を実質的な主要投資対象とする。
※ FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース) についての解説は、関連記事を確認してください。
信託報酬(年率、税込)
実質的な負担:年0.1438%程度
投資対象は「VT」と言われる米国株式ETFです。
つまり、すでに日本国内で販売している「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・VT)」と全く同じ中身になります。
SBIアセットマネジメント(株)では、SBI証券だけで購入できる「SBI・Vシリーズ」を2019年から次々と発売し、既存商品に対してより低コストの商品をぶつけることで、攻勢をかけています。
次は、これまでに発売した「SBI・Vシリーズ」を見てみましょう。
SBIアセットマネジメント(株)が発売している「SBI・Vシリーズ」一覧
2021年12月末時点で、 SBIアセットマネジメント(株)は、SBI証券だけで購入できる「SBI・Vシリーズ」を、今回新発売する「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」を含め、全部で4種類販売しています。
どれも実質的な投資対象は、米国バンガード社が運用する「上場投資信託(ETF)」です。
米国株式ETFを購入るよりも得られるメリットが大きい??
直接米国株式ETFを購入するよりも、国内で販売している投資信託を経由して、米国株式ETFを購入することで、「日米の2重課税の自動解消」、「円⇔米国ドルの為替手数料の省力化」、「米国株ETFの売買購入手数料の省力化」など、個人が本来負担する手間を、運用会社が実施するため大幅に楽になるメリットがあります。
もちろん、販売会社や運用会社に支払う手数料が増えることになりますが、それでも私たちが負担する信託報酬は、国内の投資信託では最安クラスに属しています。
またSBIアセットマネジメント(株)では、次のように私たち個人投資家にとって嬉しい方針で商品・サービスの拡充を行っていくようです。
多くの個人投資家の皆さまの資産形成をサポートできるようになるものと期待しています。当社は、今後も「顧客中心主義」の経営理念のもと、「業界最低水準の手数料で業界最高水準のサービス」を提供するべく、魅力的な商品・サービスの拡充に努めていきます。
SBIアセットマネジメント(株)より引用
信託報酬を下げると、儲けが少なくなりそうで心配ですが(笑)
とりあえず、SBI証券やSBIアセットマネジメント(株)の動向には引き続き注目です。
では、最後に既存の全世界株式インデックス・ファンドと「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」の特徴を簡単に比較してみましょう。
既存の全世界株式インデックス・ファンドを比較
当ブログでは、月次レポートなどを通して、3つの全世界株式インデックス・ファンドを比較紹介しています。
① eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
② SBI 雪だるま(全世界株式)インデックス・ファンド
③ 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド
どれも甲乙つけがたい、低コストでの優良インデックス・ファンドです。
11月末時点のレポートから2つの表を作成しました。
ファンドの純資産残高は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がトップ
(表2)のとおり、2021年11月時点では、①eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が圧倒的な純資産残高を誇っています。
次点は、今回新たに発売する「SBI・V・全世界株式 インデックス・ファンド」と全く同じ内容となっている「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」(純資産残高:1,383 億円)です。
3番目には、SBIアセットマネジメント(株)が運用する既存の全世界株式インデックス・ファンドである「SBI雪だるま(全世界株式)」です。
運用成績は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が、現状トップ
直近1年間のトータル・リターン(黄色部分)を見てください。
現時点では、「①eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が、31.650%と最も良い運用成績です。
次点は、「楽天・全世界株式 インデックス・ファンド」、3番目が「SBI・雪だるま(全世界株式)」となっています。
新しく発売する「SBI・V・全世界株式 インデックス・ファンド」は、「楽天・全世界株式 インデックス・ファンド」と同じ投資対象ですから、ほぼ同じような運用成績に近づくことが予測されます。
もちろん、設定当初はファンドの資金が小さく運用が安定しない可能性もあります。
また、1年間ではなく10年、20年と運用するとどうなるかは、実際に年数が経って出ないと評価できません。あくまで、現時点の過去成績でどれが一番良いか?という話です。
どれも個人の資産形成には欠かせない商品だと考えています。
信託報酬は、「SBI・雪だるま(全世界株式)」が最も低い
将来のリターンは予測不可能ですが、ファンドを保有するだけで必要なる信託報酬(コスト)は、確実にかかってきます。
そして、その信託報酬は長期運用する場合、運用成績に非常に強い悪影響を与えます。できるかぎり、低い信託報酬の商品で資産運用するのが必要不可欠です。
3つの全世界株式 インデックス・ファンドを比較すると、最も低い信託報酬(以下、税込)は、「SBI・雪だるま(全世界株式)」の0.110%です。
次点は、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」:0.114%、3番目は「楽天・全世界株式 インデックス・ファンド」:0.212%となっています。
「SBI・V・全世界株式 インデックス・ファンド」は、今のところ「約0.144%程度」と「楽天・全世界株式 インデックス・ファンド」よりも、0.068 ポイント(!?)低く設定されています。
新設定された投資信託の運用コストは、やや高くなる傾向があり
これもよく聞く話ですが、新設定された投資信託は、純資産残高が少なく運用が安定しにくいとか、初期はやや運用コストが割高になりやすい傾向があります。
よって過去の事例を考慮すると「SBI・V・全世界株式 インデックス・ファンド」も、初年度は同じ傾向になる可能性も否定できません。
しばらくは、様子見でもいいかも知れませんね。
まとめ:気になるけど、様子見でOK!
以上、「SBI・V・全世界株式 インデックス・ファンド」や「既存の全世界株式インデックス・ファンド」を紹介してきました。
この記事で分かること
- 「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」って何ぞ?
- SBIアセットマネジメント(株)が発売している「SBI・V・シリーズ」一覧
- 既存の全世界株式インデックス・ファンドを比較
- マメ助の私見
マメ助の私見
確かに「SBI・V・全世界株式 インデックス・ファンド」は、「楽天・全世界株式 インデックス・ファンド」と比べるとやや低コスト(約0.068 ポイントの差)で運用できる点は魅力的です。
しかし、それだけです。
信託報酬が、1.0~0.5%低くなるのなら完全乗り換えもアリですが、これまでに3つの全世界株式インデックス・ファンドに積立投資してきた人たちは、「売却→乗り換える」必要は全くありません。
様子を見つつ、気になる人は新しく「SBI・V・全世界株式」を積立投資し始める。
それくらいの温度感で問題ありませんね。
すでにSBIアセットマネジメント(株)からは、「SBI・雪だるま(全世界株式)」が販売されています。
同じ株式指数に連動する投資信託ですから、様子を見つつ運用状況が良い商品を積み立てる温度感で問題ありません。
引き続き愚直に積立投資で積み上げていきましょう!
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