【資産運用】株式インデックス・ファンドは何を買えばいい?~外国株式と国内株式の投資配分を悩んだときに~
こんにちは!
マメ助です。(Twitter@2020mamesukeFP)
最近、投資を始めたばかりの友人(30代前半)から、こんな質問を受けました。
「つみたてNISA」で株式インデックス・ファンドを積立投資しているんだけど、
結局のところ、国内株式と外国株式の投資配分はどれくらいがいいの??
おそらく資産形成を始めた方は、誰もが抱く疑問ではないでしょうか?
皆さんはどうですか?何かしらの軸はありますか?
考え方の参考として、「ほったらかし投資術」を提唱している山崎さんは「トウシル」の記事で、次のような投資配分の事例をあげていました。
(A)外国株式:50% + 国内株式:50%
(B)外国株式:60% + 国内株式:40%
(C)先進国株式:40% + 新興国株式:10% + 国内株式:50%
(D)全世界株式(日本を含む):100%
その記事の中では、「最近出版した本(※)では、(A)を採用した。今回は、公的年金の基本ポートフォリオの株式部分を真似て(内外株式半々)、債券部分を個人向け国債(変動10年)に改良した。」と、
(A)外国株式:50% + 国内株式:50%の投資配分にした経緯を解説しています。
ただし、この4つの選択肢は「大きな差がないし、どれがいいとも決めがたい。」と、なかなか1つの選択肢を推すことが難しいようです。将来の支出は日本円がメインになるから、ということも大きな理由の一つです。
しかし、私の独断と偏見で強いて推すなら・・・
私はほったらかし投資に最適な(D)全世界株式(日本を含む):100%を推したい!
しかし、どれもあまり大差なし!自分の好みで決めたらいい!!
たしかに、(D)全世界株式(日本を含む):100%では、国内株式が占める割合は約10%と、90%以上は外貨建てになります。
それでもなぜ、(D)全世界株式(日本を含む):100%を推したいのか?
その理由を3つ紹介していきます。最後までご覧になって、資産形成の参考にしてください。
理由その1:現役世代の資産/資本の大部分は、円建て
(D)全世界株式(日本を含む):100%を推したい理由1つ目は、「人的資本」が多い現役世代の「金融資産」のうち株式投資に拠出する分は、円建てにこだわらなくても良いと考えているからです。
皆さんが毎回投資に拠出している種銭は、元をたどれば自分の仕事で稼いだ日本円ですよね?
「自分の仕事で稼ぐ」=「人的資本」といいます。
冒頭の友人や私のような30代前半の多くの方は、日本に住む多くの人は日本円を生み出す「人的資本」を非常に多く保有しています。それに対して、「金融資産」は少ない傾向です。
現役世代の全資本/資産の90%程度が、円建てポートフォリオです。
だったら、「金融資産」のうち株式投資に拠出する分は、円建てにこだわらなくても良いのでは?
これが一つ目の理由です。
具体的に説明します。
平均的な正社員の「人的資本」(生涯獲得賃金)は、約1~2億円と言われています。もちろん、「人的資本」は必ずもらえるお金ではありませんが、1億円くらい「日本円」を稼ぐ力があるということです。
一方、総務省の調査によれば、二人以上の世帯のうち勤労者世帯の平均貯蓄保有額は約1,378万円です。(会計調査報告_2020年平均結果の概要)
この平均貯蓄保有額の一部から株式投資を行っているのが、日本人の平均像です。(なお、調査では有価証券の割合は約12%です。)
もちろん、冒頭の友人や私のような30代前半の人は、「人的資本」は多いけれど「金融資産」は少ない人がほとんどです。
よって、現役世代の全資本/資産の90%程度が円建てポートフォリオであり、「金融資産」のうち株式投資に拠出する分は、円建てにこだわらなくても良いと考えている理由です。
理由その2:同じ株式資産クラスでは、値動きがほぼ同じ
(D)「全世界株式(日本を含む):100%」を推したい理由2つ目は、同じ株式クラスの資産なら、それらの値動きは同じ動きをする傾向が強い(相関関係が強い)からです。
上の表は「Guide to the Markets」の引用ですが、表の黄色の数字を見てください。
これは、相関関係を示している表です。
相関関係は、ざっくりいうと似た者同士を数値化したものです。
最大値(1.0)に近いほど、似た者同士という意味です。
逆に、最小値(-1.0)に近いほど、全然違う者同士という意味です。
表の黄色い部分は、直近3年間の全世界株式と、「日本株」・「米国株」・「新興国株」と相関関係をマークしたものです。
わざわざ投資配分を悩まなくても、全世界株式1本買っていれば、どの国・どの地域が成長したとしても、それに合わせて全世界株式も成長することを示しています。
理由その3:どの国・どの地域が将来勝つか予想しなくても、自動的に投資配分を調整してくれる
(D)「全世界株式(日本を含む):100%」を推したい理由3つ目は、全世界株価指数に連動するように、投資配分を自動的に調整してくれるからです。
全世界株価指数に連動するということは、「どの国・どの地域が将来勝つか予想しなくても、自動的に投資配分を調整してくれる」ということです。
今現在、米国株式が圧倒的に強い状況が続いていますが、過去のデータは一国が勝ち続けることは難しいことを示しています。
それが分かるデータがこちらです。
株価の時価総額に占める各国の割合を示したグラフです。
見てわかるとおり、EU→米国→日本→米国・・・と、時代によってローテーションしています。
全世界株価指数に連動する全世界株式インデックス・ファンドとは、「どの国・どの地域が将来勝つか予想しなくても、自動的に投資配分を調整してくれる」ことです。
まさにほったらかし投資に最適です。
株式インデックス・ファンドの投資配分の調整は不要!
あとは、「株式投資:現金貯金」の割合を守って、愚直に積み立てるだけ!楽ちん!
このように全世界株式インデックス・ファンド1本でも、長期的な資産形成の対象としてまず間違いはありません。
参考:全世界株式インデックス・ファンドはどれがいい?
お勧めの全世界株式インデックス・ファンドは次の記事で紹介してます。↓
まとめ:方針が決まったら、あとは愚直に積み立てるだけ
資産形成を始めた人が、ほぼ間違いなく抱く疑問について、私自身の考えを紹介しました。
考え方の参考として、次のような投資配分の事例があります。
(A)外国株式:50% + 国内株式:50%
(B)外国株式:60% + 国内株式:40%
(C)先進国株式:40% + 新興国株式:10% + 国内株式:50%
(D)全世界株式(日本を含む):100%
ただし、この4つの選択肢は「大きな差がないし、どれがいいとも決めがたい」ため、なかなか1つの選択肢を推すことが難しいようです。
しかし、私の独断と偏見で強いて推すなら・・・
私はほったらかし投資に最適な(D)全世界株式(日本を含む):100%を推したい!
その理由は、次の3つです。
その1:現役世代の資産/資本の大部分は、円建て
「人的資本」が多い現役世代の「金融資産」のうち株式投資に拠出する分は、円建てにこだわらなくても良い
その2:同じ株式資産クラスでは、値動きがほぼ同じ
日本国株・米国株・新興国株のどれが成長しても、全世界株式なら一緒に成長するから
その3:どの国・どの地域が将来勝つか予想しなくても、自動的に投資配分を調整してくれる
今一番強い国へ、自動的に投資配分を厚く振り分けてくれる
もちろん、将来のリターンは誰にも分かりません。(実際どれもあまり大差なし)
なので、投資配分は自分の好みで決めたらいいと思います!!
以上です。
この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。
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